「歯科医はインプラントをしない」言われる理由

インプラントをしない歯科医もいます

しかしながら、本当に歯を失ってもインプラント治療を選ばない歯科医師の先生もいらっしゃいます。

理由は様々ですが、インプラント治療に対して信頼をしていない先生もいらっしゃれば、健康上の理由でインプラントを出来ない先生、自分の医院でインプラント治療ができないために他の治療を行っている先生もいらっしゃいます。

どんな理由であれ、インプラントはしないという考え方も間違えではありません。どんな病気や外傷の治療であっても、最適解は個人によって異なり、医師や歯科医師の考え方も、治療方針によって異なります。

しかし、当院においてはインプラントを専門的に学び、勤務医にも指導しており、患者様にも提供している限り、身体的・将来的にリスクがない場合の欠損補綴は、インプラントを第一選択肢としてお薦めすることが多いため、歯科医師が歯を失った後も、必然的にインプラントを選びます。

インプラント以外の選択肢

歯科インプラントの優れた点

歯を失った後の治療としてだけではなく、歯科インプラントは人工臓器としても優れた治療と言えます。例えば、義歯や義足は見た目の改善に特化するか、ある特定の動作に特化するなど、限定的な改善しか見込めません。また、義眼は見た目の回復はできても、視力を取り戻すことはできません。

しかし、歯科インプラントは天然歯と同じように咀嚼することが可能で、見た目も天然歯に近い回復をすることが可能です。

もちろん、天然歯に勝る歯はありませんが、機能的にも審美的にも回復するインプラント治療は、優れた治療であることは間違いありません。

また、残っている天然歯を守るという意味でもインプラントは貢献することができます。例えばブリッジの場合、両隣の歯を大きく削るため、天然歯の寿命を短くしてしまう恐れがあります。入れ歯も、金属のバネを歯に引っ掛けることで残存歯にダメージを与えたり、時間の経過とともに欠損部の骨が吸収されることが考えられます。

もちろん、欠点もありますが、インプラント治療は優れた一面が多い治療ではあります。

インプラントを失敗しやすい人

インプラントは成功率が高い歯科治療の一つですが、実は患者さんサイドの問題で失敗することがあります。

• タバコをやめられない：喫煙はインプラントと骨の結合を阻害します。
• 食いしばり・噛み締めが強い人：咬合力によってインプラントの結合が破壊される恐れがあります。
• 歯磨きが出来ない人：治療後にインプラント周囲炎等の感染リスクが高まります。
• 歯科医師の指示を聞かない方：処方薬の服用や禁酒・禁煙などのアドバイスに従えなければ失敗に繋がります。

その他、身体的な病気（糖尿病・高血圧・骨粗鬆症）がある場合は、医科の先生との連携が必要となります。

より良い治療は人によります

どんな治療や施術もそうですが、「この治療が最適」というのは個人によって異なります。

インプラントは優れたところが多い治療ですが、デメリットやリスクもあります。もちろん費用も高額です。

歯科医師は、歯を失った患者さんが正しい選択をできるように、歯科医師が思う患者さんにとっての最適な治療やその他の選択肢を説明することが重要です。

患者さんはその情報を下に、歯科医師といっしょに自分にあった治療を決めるべきなのです。本当に自分にとって良い治療かどうかは、最終的には患者さんが決めることです。

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