ダイレクトボンディングはハイブリッドレジンという材料を用いて、小さな虫歯や前歯の隙間、欠けてしまった歯を修復する際に行う治療です。
詰め物と比較すると、歯を削る量が少なく済む治療なので、多くの天然歯を残せることや、短期間で治療を終えられることが特徴です。
しかし、ダイレクトボンディングの特徴をきちんと理解しないまま、治療を終えて、一部では ダイレクトボンディングを選択したことに対して、 後悔している方が少なからずいます。
どのような理由で後悔する人が多いのかを知り、納得した上でご検討いただければと思います。
誤解されることも多いのですが、ダイレクトボンディングは健康保険の効かない自由診療です。
患者様の中には保険治療のCR充填と誤解されている方がいますが、使用する材料や手法に違いがあります。
ダイレクトボンディングも保険のCR充填も、レジンという樹脂による治療に違いはありませんが、一般的に保険のCR充填は変色しやすく、強度がそこまで高くないため、取れてしまう可能性もあります。
一方、ダイレクトボンディングで用いるハイブリッドレジンは、変色しにくく、審美面や強度に優れた高価なレジンです。
もちろん、当院では保険の治療か自由診療かは患者様に選んでもらいますが、中にはよく意味を理解せずダイレクトボンディングを受けた人もいるそうです。そうならないためにも、CR充填とダイレクトボンディングは違った治療であるという認識を持っておきましょう。
治療 | CR充填 | ダイレクトボンディング |
---|---|---|
区分 | 保険診療 | 自由診療 |
審美性 | 天然歯より白っぽくみえる | 天然歯に近い色味 |
治療期間 | 1日 | 1日 |
寿命 | 約2年 | 約5年 |
相場の費用
(1歯) |
1,000円前後 | 30,000円前後 |
ダイレクトボンディングで詰めたレジンは、保険診療で使用するレジンよりは強度が高いものの、 経年劣化や、強い負荷をかけることによって取れてしまう可能性は十分にあります。
せっかく自由診療を選択したのに、取れてしまうなんて・・と、治療後に後悔される方もいますが、 自由診療であるからといって、安心は禁物です。
保険治療よりも、強度や審美性が高い歯科材料が使えることは自由診療の長所ですが、決して万能なものではありません。
レジンだけではありません。セラミックですら割れたり取れたりすることはあります。そのため、治療の前にはしっかり検査をして、ダイレクトボンディングがしっかり適合するかどうか、歯科医師と相談してから施術に望みましょう。
ダイレクトボンディングで用いるレジンといえども、日常生活の中でいずれは変色するものです。そもそも「レジン」と名がつく材料はほぼ全て吸水しやすいものだと言えます。
樹脂が変色しないようにするためには、着色しやすい飲食物(カレーやコーヒー・ワイン等)をなるべく控えたり、食事のあとにしっかり歯を磨くことが大切です。
ちなみに、ほぼ変色しないと言われている歯科材料はセラミック(自由診療)です。セラミックは食器でいうと陶磁器のお皿やコップで、レジンはプラスチックのお皿やコップです。プラスチックのお皿やコップはしばらく使えば傷や汚れが付いたり、着色が取れなくなったりしますよね?
一方、陶磁器はさっと洗剤で洗えば、新品のようにツルツルのピカピカになります。セラミックが前歯等の治療に選ばれる理由はこのためです。
先にダイレクトボンディングに不満を持ち、後悔されている方の特徴を挙げましたが、メリットも沢山ある治療であることには間違いありません。
まず、詰め物や被せ物と比較して、スピーディに治療が終わることが特徴です。
詰め物や被せ物は、歯の型取りによって作製した石膏模型を技工所へ送り、完成を待つ必要があるため、1〜2週間程度必要です。しかし、ダイレクトボンディングは治療期間が短く、基本的には1日で治療が終わることです。
また、歯を削る量を最小限に抑えつつ、補修することができることも魅力の一つです。
材料であるコンポジットレジンは色味を調整できるため、天然歯の色に近づけて、自然な見た目に仕上げることも可能です。
このように、ダイレクトボンディングには長所も沢山存在します。
治療の内容:ダイレクトボンディングによる正中離開の治療。
期間:1週間(2回)
費用:66,000円(税込み)※自由診療
リスク:破損・脱離することがあります。
レジンは経年により劣化、着色します。
ダイレクトボンディングは小さな虫歯の修復だけでなく、前歯の形を改善したり、すきっ歯を埋める治療にも使われることが多いです。
しかし、すきっ歯をスピーディかつ安価で見た目を改善したい!という方にとっては良い選択肢かもしれませんが、歯と歯の隙間を歯科材料で埋めて目立たないようにしているだけであって、残念ながら根本的な解決にはなりません。いずれ埋めたハイブリッドレジンが脱離したり、何かしらの弊害が起こる可能性はあります。そのため、すきっ歯の根本的な治療は、歯列矯正が推奨されます。
レジンであろうがセラミックであろうが歯科材料は経年劣化によって脱離や変色が起こるものです。ダイレクトボンディングの寿命は、個人差はありますが5年程度と言われています。
「5年も持つ」と考えるか、「5年しか持たない」と考えるかはあなた次第ですが、その都度再治療する必要があるということは、費用も時間もその都度かかってしまうというこになります。
すきっ歯をダイレクトボンディングで埋めたいというご要望は少なくありません。特に、結婚式や就活の間だけなど、短期的且つ早急に治療を希望される方も多くいらっしゃいます。
もちろん、ご要望があれば取れたり割れたりするリスクを説明した上で、咬み合わせ上問題がなければお受けします。しかし、埋めた樹脂が取れた頃、今後は矯正で治したいという人も少なくないのです。
すきっ歯を治したいというご希望がありましたら、一度歯科医師と相談してから決めて下さい。 最も後悔が大きいのは、治療の長所と短所を知らずに、歯科医師から言われるがまま治療を進められたり、何度も治療を繰り返すことです。
ご自身が納得いくまで何度も話し合いを重ね、治療内容を理解し、最終的にはご自身で決断することが良い結果に繋がるのではないでしょうか。
ダイレクトボンディングよりも経年劣化や変色がしにくい治療方法です。
歯の表面を少しだけ削り、付け爪のようにセラミック製の薄いシェルを貼り付けて、すきっ歯を目立たないよう改善できます。
ダイレクトボンディングよりは高額になりますが、平均寿命は10〜20年ですので、比較的長持ちする治療方法になります。
治療費や期間をかけてでも根本的に、すきっ歯を治したい方は歯列矯正をご検討ください。
すきっ歯の部分だけでなく、歯列を全体的に整えることは長期的に歯の健康を守ることに寄与します。
できる限り天然歯を削らずに見た目を改善したいという方にもおすすめです。
ダイレクトボンディングで後悔しないために | 公開日: 2024/08/09 | 更新日: 2024/08/09 | by
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