インプラントのリスク

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治療前に知っておくべきインプラントのリスク

インプラントにはリスクがあります

インプラントは、小さな穴を開けてネジ(インプラント体)を埋めるという小手術を要します。手術と言っても、入院が必要になったり、お仕事や学業ができなくなるようなものではありません。侵襲(体へのダメージ)は抜歯と同程度ですが、それでも外科手術や生体外材料を使うことに対するリスクは伴います。気をつけるべき点は、「治療前のリスク」「治療中のリスク」「治療後のリスク」がそれぞれあります。

もちろん、これらのリスクの可能性は高いものではありませんが、予めどんなリスクがあって、どんな注意が必要かを知っておくことで、多くの問題を回避することができます。

ここで説明する内容は、カウンセリングでもお話する内容ですが、予めご承知頂くことで、治療前の判断材料としてご検討ください。

Riskイメージ

治療前のリスク

全身疾患やお薬によるリスク

持病や全身疾患がある場合は、インプラント治療が難しい場合があります。これは、インプラント治療の手術によって病気の再発が誘発されたり、その疾患の到着がインプラントの骨との結合を邪魔したり、傷の治りを遅くする可能性があるためです。

そのため、ご病気や日常的にお薬を飲む必要がある方は、必ず病名や服用中のお薬を担当医にお伝え下さい。知らずにインプラント治療行えばリスクになりますが、予め担当医が知っておくことで、治療が可能になったり、安全性に注意を払って治療を進めることができます。

インプラント前のカウンセリング
糖尿病をお持ちの方
日本人には糖尿病を患っておられる方がたくさんおられますが、糖尿病の方は傷の治り方が悪かったり、感染しやすくなるので、インプラントの失敗の原因となる場合が多いです。
しかし、糖尿病だからといって、インプラント治療が100%できないというわけではなく、数値をコントロールできれば治療が可能です。数値はHbA1c(エイチビーエーワンシー)7.0 が一つの目安です。
骨粗鬆症をお持ちの方
骨粗鬆症でもインプラント治療は可能ですが、骨の密度が薄いことで、普通より治療期間がかかったりする場合があったり、成功率が低くなる恐れがあります。ただし、「ビスフォスフォネート」製剤を飲まれている方はインプラント治療が禁忌となっている(骨が壊死する可能性がある)ため、医科の先生と連携して可能であれば投薬を一旦中止する等の対応が取れない限り手術ができません。
長期のステロイド治療を受けられている方
ステロイド剤を内服している場合は抵抗力が弱くなるため、抜歯、歯周病の外科手術、インプラント手術後に細菌感染をおこしやすく、傷を治りにくくさせます。場合によってはインプラント治療が適応できない場合や、治療後に抗生物質を長めに服用頂く・こまめに消毒にお越し頂くといっった対応をお願いする可能性もあります。
脳梗塞・脳卒中・心筋梗塞を患って半年以内の方
心筋梗塞や狭心症の心臓病の発作を起こした事がある場合、発作から半年以内にインプラント治療をすると手術が発作を誘発する恐れがあると言われています。また、脳梗塞や脳卒中も半年以内は危険を伴います。また、これらに伴う投薬を受けている場合は、薬の種類によって医科の担当医と連携を取り、インプラント治療が可能かどうか確認を取る必要があります。

治療中のリスク

インプラント手術によるリスク・偶発症

外科処置(手術)には偶発症のリスクがあります。インプラントは直径約3~6mm程度のチタン製の金属です。そのため、手術によってインプラントのサイズに応じて骨に穴を開ける必要があります。

骨に穴を開ける事自体は難しくはなく、侵襲(体に受けるダメージ)も抜歯と同程度ですが、この手術に際し、上顎には上顎洞という穴があったり、下顎には下顎管という「大きな神経・動脈・静脈」が走行する管があります。

外科処置に伴う偶発症は様々ありますが、インプラント治療においては特に「金属であること」「上顎洞との距離」「下顎管の位置」について気をつける必要があります。治療前の問診やCT検査をしっかり行うことで、これらのリスクを回避することができます。

インプラント手術の最中
金属アレルギーのリスク
チタンアレルギーの方はインプラント治療を行うことで金属アレルギー反応を起こす場合があります。チタンは人体親和性が高い金属で、骨と結合し、耐食性に強く安定した金属です。そのため、チタンに対する金属アレルギーがあっても、多くの場合アレルギー症状を発症しません(※IR1)。ただし、可能性はゼロではありませんので、予めチタンアレルギーの方はインプラントを控えたり、アレルギー反応がでた場合は除去する必要があります。
上顎洞への迷入リスク
CTによる検査でしっかり距離を把握できていなかったり、骨の状態が悪い場合などに稀に上顎洞という上顎の上にある空洞部分にインプラントが迷入する恐れがあります。万が一迷入した場合、可能であれば手術中に器具を使って除去しますが、歯科医院の設備での除去が難しい場合は基幹病院等にて内視鏡などによる除去(※IR2)をお願いする必要があります。
感覚麻痺のリスク
下顎の下顎管に治療器具やインプラントが触れてしまったり、下顎管の近くにインプラントを埋入した場合などに「感覚麻痺」を起こす可能性があります。そのため、治療計画ではこの下顎管との位置関係をしっかり確認してから治療を行うため、CT検査が必要となります。麻痺を起こしても、通常は数ヶ月で消失しますが、症状が長引く場合は、基幹病院での治療が必要となる場合があります。

※IR1)症例9と13はチタンアレルギーによるリスクを理解した上で、インプラント治療を希望したため、インプラント体を埋入した。症例9は埋入後12ヶ月、症例13は6ヶ月経過した時点では経過良好である。(チタンアレルギー陽性患者に対するチタンインプラント埋入症例)

※IR2)インプラント体が上顎洞に迷入しているが上顎洞炎を伴っていない場合,あるいは鼻腔形態の是正が必要ない場合は,内視鏡下上顎洞開窓手術により経鼻的にインプラント体を摘出する。

治療後のリスク

治療後の注意点やメインテナンス

治療後の注意を怠ると、インプラントの脱離や歯冠の破損、感染症や治癒の遅れなどのリスクがあります。そのため、治療前後の禁煙や禁酒についてのお願い、食事、メインテナンス方法についての歯科医師からの指導について、しっかり遵守していただくことがリスクを回避する重要なポイントとなります。

歯科医師からの指示はすべてインプラント治療を失敗しないためのアドバイスです。このアドバイスをお聞き頂けない場合は、インプラント治療が上手く行かなかったり、早期に脱離しても保証の対象外となる場合があります。

投薬されたお薬
喫煙のリスク
喫煙は、インプラント治療を長く成功させるための最も大きなリスクとなります。喫煙は、インプラント埋入後1年以内の脱離が喫煙しない方に比べて喫煙する方は倍以上のリスクを負うことになります(※IR3)。また、インプラントだけではなく喫煙はあなたの健康を損ないます。インプラント治療を期に禁煙を検討してみてはいかがでしょうか。
感染症のリスク
インプラント治療は手術を伴う外科治療です。そのため、傷口や骨などに細菌による感染症のリスクが伴います。そのため、治療後の投薬は必ず指示通り飲み切っていただくこと、食事の後はお口の中を清潔にして頂くことがとても大切です。万が一治療後に感染が起こり、腫れや痛みが強い場合は、点滴などの治療が必要となることもあります。
食いしばりによるリスク
インプラント長期予後を阻害する要因の一つに食いしばりのリスクがあります。食いしばりが強いと、治療後インプラントと骨の結合を邪魔したり、インプラントの歯冠の破損・インプラントの脱離の原因となることもあります。インプラント治療に併せて、ナイトガードというマウスピースの使用を習慣化して頂ければ、インプラントだけではなく周りの歯を長持ちさせるためにもなります。
インプラント周囲炎のリスク
インプラントは虫歯にはなりませんが、インプラントの歯周病と呼ばれるインプラント周囲炎という病気に罹ることがあります。インプラント周囲炎になると埋入したインプラントの周りの骨が溶けてしまったり、インプラントが脱落してしまう原因となります。定期的なメインテナンスと、毎日の歯磨きを怠らないことが重要です。

※IR3)喫煙率はインプラント脱落あり群が24%、脱落なし群が13%で、現在喫煙のオッズ比は過去喫煙を含む非現在喫煙群を1とすると現在喫煙群は1.8倍(95% CI:1.1-3.1)であった。すなわち、喫煙をしていると歯科インプラント治療を受けても1年未満にインプラントの脱落リスクが約2倍に上がることがわかった。

この記事の編集・責任者は歯科医師の内藤詩です。

歯科医師 内藤 詩

略歴
2018年 国立大学法人 岡山大学歯学部 歯学科卒
2019年 医療法人社団アップル歯科クリニック入社
2020年 アップル歯科尼崎駅前 配属
2021年 アップル歯科尼崎駅前 副院長就任
2023年 アップル歯科伊丹駅前 院長就任
所属学会
i6 副理事
LSGP神戸 理事
日本臨床歯科学会大阪支部
日本顎咬合学会
国際口腔インプラント学会
受講セミナー
DTI
GPO
i6 implant basic・i6 adavance conferense・i6 GBR・i6抜歯即時コース
Morita practice 8th
Dr木原診断力アップセミナー
SJCD咬合補綴計画セミナー
SJCD原宿MASTER
5-D Fundamental
CSTPC Tokyo
受賞歴
growing up 2.0 tournament 優勝
Apple Case Presentation2024 優勝
アップル歯科伊丹駅前の院長
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インプラントのリスク | 公開日: 2023/07/24 | 更新日: 2025/07/04 | by アップル歯科伊丹駅前

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